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2004年01月24日 土曜日

タタキアゲのヒト。 [Books]

孔子が「叩き上げの人」って、本書を読むまで知りませんでした。(^^ゞ

休日にじっくり読む「論語」―頭と心を元気にする哲人の言葉
 中島孝志 (太陽企画出版)

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 孔子は紀元前五五二年に中国の魯の国は昌平郷(いまの山東省曲阜県)で生まれ、同四七九年、七十三歳のときに死んだ。生後すぐに父親に死なれ、母親とは別れて暮らすことを余儀なくされた。両親が尼山という山に祈って生まれたので、字を仲尼(仲は次男という意味)、名を丘(額が広かったらしい)とつけられた。
 一家の末っ子として働き手として貧乏の中に辛苦をなめさせられたが、別れた母親も孔子が十代半ばのときに死んだ。せっかく迎えた妻にも結婚生活はわずかで逃げ出され、一人息子にも六十九歳のときに五十歳で先立たれた、というのだから、たくさんの弟子には恵まれたものの、家庭的には孤独の一言と言ってもいいのではないかと思う。
 孔子はエリートの出身、と誤解する人が多いが、そうではない。小役人から大臣にまで裸一貫から登りつめた叩き上げの苦労人である。
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本書: 困ったら孔子に訊け――まえがきに代えて より。
たしか、祖国で失脚し、放浪の身となって理想を説いてまわっても受けいれてくれる国はないわ、弟子に恵まれたっていっても、後継者とみこんだ愛弟子(「一を聞いて十を知る」の顔回さんですね)は早死にしちゃうわと「失望・挫折の人」でもあったんですよね~。辛ぇ~。

さて、本書はいうまでもなく孔子の言行録『論語』の解説本です。
著者の中島さんは親切です。
私のような無学な初心者にもとっつきやすいように、ちゃんと最初に「『論語』の読みかた」を説明してくださってます。

同じく 本書: 困ったら孔子に訊け――まえがきに代えて からの引用です。

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 わたしが『論語』と最初に出会った文句は次の一文である。
「わたしは十五歳のとき、学ぶことに関心を抱き始めた。三十歳で人生の目標を立てた。四十歳で迷うことはなくなった。五十歳で天の意思を知るにいたった。六十歳で耳にするどんな言葉にも心を乱されることはなくなった。七十歳で道徳を逸脱しないで自分の思いを広げることができるようになった(子曰く、吾十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る。六十にして耳順い、七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず-為政篇)」
 あまりにも有名だから、だれもが知っている言葉である。そのほかにもたくさん有名な言葉がある。詳細は本文に譲るとして、この言葉を最初に聞いたときは「孔子も苦労したんだな。迷いに迷った人だったんだな」とたいへん身近に感じたことを覚えている。
 裏返して読めば、「三十代まで混沌として人生の目標が定まらず、四十まで迷いに迷っていた。六十まで心がかき乱れ、七十まで失敗が続いた」と正直に述べているからだ。
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裏返して読んでませんでした~!
「なにそれ自慢なん?」なんて腹立ててました~!
だって、「した」「できた」ってことばっかし書いてるやん...

こんな、ワタシみたいなのがいることをちゃんと見越して、ホントなら巻末の「解説」に書くようなことや言わずもがなのこと(生い立ち&解釈)を、わざわざ最初に書いてくださってます。ああなんて親切。

『論語』とは、孔子が「人生を賭けて地べたを這いずり回って体得した実際的な哲理」だと中島さんはおっしゃいます。
「十有五にして学に志し」たのは、エリートのボンボンじゃなくて、飢えかけの、目ン玉ギラつかせたガキだったんですね。

本の体裁はビジネスマン向けですが、もちろんそれ以外のかたが読んでも得るものはあるでしょう。
なんてったって『論語』ですから。
文庫版『論語』への「橋渡し本」としていかがでしょうか?


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